媒介契約とは?契約の種類とメリット・デメリットを徹底解説!【不動産初心者必見】

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媒介契約とは?契約の種類とメリット・デメリットを徹底解説!【不動産初心者必見】

不動産売買の際に媒介契約の選択を誤ると、売却が思うように進まなかったり、予期せぬトラブルに巻き込まれたりするリスクがあります。

この記事では、媒介契約の種類とそれぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。媒介契約の特徴を理解すれば、自分に合った契約を選択し、スムーズに不動産取引を進めることが可能です。記事の内容を参考にして、失敗しない不動産取引への第一歩を踏み出しましょう。

媒介契約とは

媒介契約は不動産の売買や賃貸の取引において、物件所有者と不動産業者の間で結ばれる契約です。不動産業者が物件の広告や案内、交渉などの仲介業務を行います。

媒介契約を結ぶ目的

媒介契約を結ぶ目的は、以下のとおりです。

  • 売主と買主が円滑に取引を進めるため
  • 法的な側面からの保護とリスク管理のため
  • 物件情報を多くの潜在的な買主に届けるため
  • トラブルを未然に防ぐため

専門家のサポートにより、売買条件の交渉や手続きがスムーズに進み、より良い結果を得られる可能性が高まります。

» 媒介と仲介の違いを解説

媒介契約の種類

媒介契約の種類は以下の3つです。

  • 一般媒介契約:複数の業者に同時に依頼可能
  • 専任媒介契約:1つの業者にのみ依頼
  • 専属専任媒介契約:1つの業者にのみ全てを委託

適切な契約形態を選ぶことで物件の売買や賃貸をスムーズに進められます。

一般媒介契約

一般媒介契約は同時に複数の不動産業者と自由に契約を結べます。広いネットワークを通じて物件情報を広げられるのがメリットです。

契約者自身が直接、買い手や借り手を見つけることも可能です。契約期間の制限がなく、いつでも解約できます。

ただし、不動産業者には販売活動の義務がないため、業者選びには注意が必要です。業者によっては、積極的な販売活動が行われないケースもあります。

専任媒介契約

専任媒介契約は、1つの不動産会社にのみ販売活動を委託するのが特徴です。指定された不動産会社は、売却活動を独占的に行います。

一般媒介契約と同様に契約者自身が直接、買い手や借り手を見つけることも可能です。

専任媒介契約では、物件情報を不動産情報ネットワーク(REINS)に登録する義務があります。不動産情報ネットワーク(REINS)への登録により、多くの人に物件情報を届けることが可能です。

一般媒介契約と比べ、不動産会社がより集中的かつ積極的に販売活動を行うため、効果的な売却が期待できます。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、1つの不動産会社とのみ契約を結ぶのが特徴です。依頼された不動産会社だけが、物件の売買活動を行います。

契約者自身が買い手や借り手を見つけた場合も依頼している不動産会社の仲介必要です。

契約期間中、売主は他の仲介業者に物件の売買を依頼できません。専属の不動産会社は積極的に販売活動を行う責任があります。専属専任媒介契約は、売却期限がある場合に適しています。

専属専任媒介契約専任媒介契約一般媒介契約
複数の不動産会社との契約不可不可
指定流通期間への登録義務必須
(媒介契約後5日以内)
必須
(媒介契約後7日以内)
任意
契約期間3ヶ月以内3ヶ月以内任意
業務の報告義務7日以内に1回以上14日以内に1回以上任意
自己発見取引不可(契約している不動産会社の仲介が必要)(仲介なしで販売可能)(仲介なしで販売可能)

» 不動産の査定について解説
» 専属専任媒介契約について解説

媒介契約種類別のメリット

各媒介契約のメリットは以下のとおりです。

  • 一般媒介契約: 複数の業者と契約可能で、広範囲の販売ネットワークを利用できる
  • 専任媒介契約: 一定期間専任の仲介業者がいるため、販売活動に専念してもらえる
  • 専属専任媒介契約: 業者が販売活動に全力を注ぎ、定期的な報告義務があるため進捗が把握しやすい

一般媒介契約のメリット

一般媒介契約の最大のメリットは、複数の不動産会社と契約できる点です。複数の不動産会社との契約によって、効果的な販売活動ができます。

  • 物件の広範囲な宣伝ができる
  • 広告方法やプロモーションの効果を比較できる
  • 市場の動向に応じて柔軟に対応できる

特定の不動産会社に依存しないため、柔軟な対応が可能です。

専任媒介契約のメリット

専任媒介契約の大きなメリットは、不動産会社が売却活動に専念できる点です

  • 個別の戦略や計画を立てやすい
  • 売主と不動産会社の間に信頼関係を築きやすい
  • 情報のズレを防ぎつつ効率的に販売できる

専任媒介契約は、不動産会社が全ての販売活動をコントロールするため、売買がスムーズに進みます。

専属専任媒介契約のメリット

専属専任媒介契約の最大のメリットは、1つの不動産会社が物件の売却に集中できる点です。高い専門性と集中力で販売活動を行います。

売主と不動産会社の間で密接なコミュニケーションが保たれるため、販売戦略や進捗状況の共有がスムーズです。

不動産会社は物件の魅力を最大限に引き出すために、積極的な広告や販売促進活動に力を入れます。プロフェッショナルな提案と戦略的なマーケティングにより、より良い条件での売却が期待できます。

各媒介契約のデメリット

各媒介契約のデメリットの概要は以下のとおりです。

  • 一般媒介契約: 複数の業者が介入するため、売主とのコミュニケーションが煩雑になりがち
  • 専任媒介契約: 他の業者を利用できないため、担当業者のパフォーマンスに依存するリスクが高まる
  • 専属専任媒介契約: 最も制限が厳しく、担当業者の不適切な対応に対する対処が困難になる場合がある

一般媒介契約のデメリット

一般媒介契約では、複数の業者が介入するため、売主とのコミュニケーションが煩雑になりがちです。具体的には、以下のデメリットが挙げられます。

  • 不動産会社間の競争により、一貫した売却戦略が立てにくい
  • 複数の不動産会社を管理する手間が増える
  • 不動産会社の積極的な販売努力が期待しにくい

一般媒介契約では、販売活動の進捗が把握しづらくなり、売却効率が下がる可能性があります。

専任媒介契約のデメリット

専任媒介契約の最大のデメリットは、担当業者のパフォーマンスに依存するリスクが高まる点です。不動産会社の努力や能力によって、売買の成否が大きく左右されます。

担当業者のパフォーマンスに不満があっても、契約期間中は他社への変更ができません。他社からの提案や情報が得られにくいため、市場動向への柔軟な対応ができない可能性もあります。

専属専任媒介契約のデメリット

専属専任媒介契約の最大のデメリットは、売主が1つの不動産会社に縛られ、他社を使った販売活動ができないことです。具体的には、以下のデメリットが挙げられます。

  • 担当会社のパフォーマンス次第で販売結果が大きく左右される
  • 最適な買主を見つける機会が減る可能性がある
  • 契約期間中は他の選択肢に切り替えられず、柔軟な対応ができない

専属専任媒介契約では、効果的な販売が期待できない場合もあります。

媒介契約を結ぶ際の注意点

媒介契約を結ぶ際には、トラブルを未然に防ぐために、以下の2点を確認してください。

  • 契約前の確認事項
  • 契約の解除条件

契約前の確認事項

契約前には、契約種類ごとの権利・義務の違いを把握し、契約期間がニーズに合っているかを評価することが大切です。契約前の確認事項として、以下の点が挙げられます。

  • 手数料
  • 料金体系の明確さ、適正さ
  • 違約金
  • 契約内容の法令順守
  • 取引の合法性

契約相手の信頼性や実績を調べることも重要です。契約書に口頭の約束が反映されているかも確認してください。不明点を解消しておくことが、契約トラブルを防ぐ鍵となります。必要に応じて法律の専門家への相談も検討しましょう。

契約の解除条件

契約の解除条件についても、事前に確認するべきです。契約解除の一般的な条件は、以下のとおりです。

  • 契約期間内に目的の取引が完了した場合
  • 契約者が死亡した場合
  • 法人が解散した場合

信頼関係の重大な損害など、契約違反があった場合も解除の対象となります。

当事者双方の合意がある場合やクーリングオフなど法律に基づく解除権が発生した場合にも、契約を解除できます。契約書には解除条件が明記されているため、内容を理解し納得した上で契約を進めることが大切です。

媒介契約の選び方

媒介契約の選び方は、不動産の種類や状態、目的に応じて適切に選ぶことが重要です。

  • 不動産の種類や状態に応じて選ぶ
  • 目的に応じて選ぶ

適切な媒介契約を選ぶことで、より効果的かつ効率的に不動産取引を進められます。

不動産の種類や状態に応じて選ぶ

不動産の種類や状態によって、適切な媒介契約は異なります。

新築住宅
開発業者との契約が中心。中古住宅では売主との直接的なやり取りが多い。
商業用不動産
オフィスビルや店舗、倉庫など用途によって契約条件が大きく異なる。
オフィスビル
長期の賃貸契約が求められることが多い。(店舗や倉庫では短期的な契約も一般的)
特殊用途不動産(リゾート地や工場、医療施設など)
用途に特化した専用の媒介契約が必要となるケースが多い。

不動産の種類や状態に応じて適切な媒介契約を選べば、より効果的に不動産取引を進められます。

目的に応じて選ぶ

媒介契約は、売却の目標に応じて選びましょう。高額売却を目指す場合は、専属専任媒介契約がおすすめです。特定の不動産会社が一手に引き受けるため、専念して高額な売却を目指す活動が期待できます。早期売却を目指す場合は、専任媒介契約が適しています。複数の不動産会社が競い合うことで、より迅速な売却が可能です。

広範な市場にアピールしたい場合や手数料を抑えたい場合は、一般媒介契約が役立ちます。複数の不動産会社に依頼できるため、広範囲に物件情報を広められ、手数料も比較的抑えられます。

媒介契約の有効な活用方法

媒介契約を有効に活用するためのポイントは以下の通りです。

  • 明確な目標を設定する
  • 定期的なコミュニケーションをとる
  • 市場動向を把握する

明確な目標を設定する

媒介契約を有効活用するには、明確な目標設定が大切です。売買価格や成約までの期間設定を行うと、買い手とのスムーズな交渉が実現し、進捗状況を把握できます。

目標が具体的なら、販売戦略の見直しポイントも明確になります。

定期的なコミュニケーションをとる

媒介契約を有効に活用するには、定期的なコミュニケーションが非常に重要です。進捗状況や問題点を早期に把握し、迅速に対処できるからです。コミュニケーションにおいて意識するべき内容を、以下にまとめました。

  • 担当者との進捗状況の報告
  • 双方向のフィードバック
  • コミュニケーション方法の明確化

不動産会社に全てを丸投げにせず、一緒に対策を練る気持ちが大切です。

市場動向を把握する

媒介契約を有効に活用するには、市場動向の把握が基本です。

  • ローカル市場の価格動向を定期的に確認する
  • 近隣エリアの取引事例を把握する
  • 少し先の市場予測も参考にする
  • 需要と供給のバランスや季節的な変動への理解を深める

専門家の意見や経済ニュースなどをチェックすれば、今後の市場の動きを予測できます。金利の変動や政府の政策変更などが市場に与える影響に、特に注目してください。

媒介契約の法的側面

媒介契約の法的側面を理解することは重要です。以下の点に注意しましょう。

  • 媒介契約に関連する法律
  • 契約違反時の対処法

上記を理解すれば、トラブルを未然に防げます。

媒介契約に関連する法律

媒介契約は宅地建物取引業法(宅建業法)によって規制されています。宅地建物取引業法は、不動産取引における透明性と公正を確保するために設けられている法律です。専任媒介契約、専属専任媒介契約、一般媒介契約には、それぞれ異なる義務が定められています。

専属専任媒介契約の場合、媒介業者には7日以内、専任媒介契約の場合14日以内に売却活動の報告義務があります。宅建業法で定められた媒介契約の有効期間(最長3ヶ月)内に、売買契約を成立させる必要があるからです。一般媒介契約の場合は報告義務がありません。

契約書については、重要事項説明書の交付が義務づけられており、取引時には宅地建物取引士による説明が必要です。売買契約が成立した場合、媒介報酬の上限額も法律によって定められているため、不明朗な料金が発生することはありません。

契約違反時の対処法

契約違反時には、まず契約内容を確認し、相手方に違反を通知します。通知は書面で行い、記録を残した上で交渉による解決を試みることが重要です。直接対話を通じて、お互いの理解を深めると、円満な解決が見込めます。

交渉が難航する場合は、証拠を収集します。証拠としては、契約書やメールのやり取り、録音などが有効です。解決に至らない場合、第三者機関に相談するのがおすすめです。中立的な立場からのアドバイスは、解決策を見つける助けになります。

第三者機関に相談しても解決しない場合は、最終措置として法的手続きを検討します。弁護士に相談し、適切な法的措置を取る準備を進めましょう。契約書に違約金の条項が含まれている場合、その条項に従い請求することが可能です。

契約違反には、冷静かつ段階的に対処してください。

媒介契約を解除するポイント

媒介契約を解除する際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 解約可能な条件を把握する
  • 解約時の注意点を把握する

解約可能な条件を把握する

媒介契約を解約できる基本的な条件は以下のとおりです。

  • 契約期間が終了したとき:契約期間が定められている場合、期間満了で自動的に契約が終了される
  • 両者合意による解約:両者が話し合いの上で合意すれば、途中でも解約できる
  • 法律違反や重大な契約違反の発生:即座に解約を行える

特定の条件下での解約条項が含まれている場合も、解約が可能です。売却が一定期間内に成功しなかった場合や、特定の義務が履行されなかった場合などが該当します。

当事者の死亡や破産など、予測不可能な理由で契約を続けることが困難になった場合にも、解約が認められるケースがあります。

解約時の注意点を把握する

解約時の注意点を把握すると、解約手続きをスムーズに進められます。解約時の注意点は、以下の5つです。

  • 解約手続きの開始を書面で通知する
  • 解約通知に契約書番号や契約者情報を記載する
  • 解約時の違約金や手数料を確認する
  • 契約解除理由を明確に伝える
  • 解約後の書類やデータの保管方法を確認する

解約通知に記入漏れがあると、手続きが遅れます。書面を証拠として残すためにも、記入漏れに気を付けましょう。

» 不動産の選び方を解説

まとめ

媒介契約は不動産取引の成功に大きな影響を与えます。媒介契約の特徴やメリット・デメリットを理解した上で、自身の状況に合った契約を選ぶことが重要です。

契約前には業者の評判や実績を確認し、契約内容を入念にチェックしましょう。解除条件も把握し、不測の事態に備えておくのが賢明です。

万全の準備があれば、不動産取引のリスクを最小限に抑えつつ、円滑で満足度の高い取引を実現できます。本記事の内容を参考にして、最適な媒介契約を選択してください。

» 不動産の売却方法を解説

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