※記事内に広告を含む場合があります

空き家の所有者にとって、税金の問題は大きな悩みの種です。適切な管理や対策を怠ると、想像以上の税金負担が発生する可能性があります。本記事では、空き家にかかる税金の基礎知識から特定空き家の問題、税金対策の方法まで幅広く解説します。
記事を読むことで、空き家の税金に関する理解が深まり、適切な対策を取ることが可能です。空き家にかかる税金は、固定資産税や都市計画税が基本となります。適切な管理や活用方法を知って、税金負担を軽減しましょう。
» 空き家問題を解決!適切な管理をして上手に活用する方法を解説
空き家にかかる税金の基礎知識

空き家にかかる税金について、知っておきたい基本的な知識は以下のとおりです。
- 空き家の固定資産税と都市計画税
- 空き家が相続された場合の税金
- 空き家を売却した場合の税金
状況によっては税負担を軽減できますが、解体や放置にはリスクもあるため、適切な管理と対策をしましょう。
空き家の固定資産税と都市計画税
空き家であっても、通常の固定資産税と都市計画税が課税されます。固定資産税は、課税標準額の1.4%が課税されます。都市計画税は市街化区域内の土地・建物に対して課税され、税率は課税標準額の0.3%です。小規模住宅用地の場合は、税額が軽減される特例があります。
200㎡以下の小規模住宅用地は税額が1/6に、200㎡超の一般住宅用地は税額が1/3に軽減されます。特定空き家に指定されると、住宅用地特例が解除され、固定資産税が最大6倍になる可能性があるので注意が必要です。
空き家が相続された場合の税金
空き家を相続した場合、相続税の対象となり、空き家の評価額にもとづいて計算されるので注意が必要です。小規模宅地の特例や、被相続人の居住用財産に関する特例を適用すれば、相続税を軽減できます。相続した空き家を売却するときも、税金面での優遇措置があります。
3年以内の売却なら譲渡所得の特別控除を受けられ、相続時から10年以内なら譲渡所得の軽減措置も適用可能です。相続人が複数いる場合、遺産分割の内容に応じて税負担が決まります。相続放棄をしても、相続開始時から放棄までの期間の税金は負担しなければなりません。
空き家を売却した場合の税金
空き家を売却した場合、譲渡所得税と住民税が課税されます。譲渡所得税と住民税は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた利益に対して計算されます。空き家の売却時に、3,000万円の特別控除が適用すれば、課税対象となる譲渡所得を大幅に減らすことが可能です。
適用には一定の条件を満たす必要があるので、注意が必要です。居住用財産の特例が適用される場合は、さらに税負担を軽減できます。空き家を売却したときには、確定申告が必要です。売却に関わる費用は必要経費として控除できるので、領収書などの証明書類をしっかりと保管しておきましょう。
» 空き家の定義とは?法的枠組みや適切な管理方法について解説
特定空き家に関する税金

特定空き家は、税金が最大6倍に増額される可能性があります。特定空き家で知っておきたいポイントは、以下のとおりです。
- 特定空き家の定義
- 特定空き家に課される固定資産税の増額
- 特定空き家指定を予防する方法
特定空き家の認定基準は自治体によって異なり、所有者への指導や勧告、行政代執行の可能性もあります。認定されると資産価値も大幅に下がる可能性があるため、適切な管理が重要です。
特定空き家の定義
特定空き家とは、適切な管理が行われていない空き家のことです。空き家対策の推進に関する特別措置法にもとづいて定義されています。倒壊の危険性や衛生上の問題、景観の損失などの状態にある空き家が、特定空き家として認定されます。
特定空き家に認定されると、所有者に対してさまざまな措置が取られる可能性があるため注意が必要です。空き家の所有者は適切な管理を行い、特定空き家に認定されないようにしましょう。
特定空き家に課される固定資産税の増額
特定空き家に指定されると、固定資産税が通常の空き家と比べて最大6倍にまで大幅に増額されます。税金の増額は、特定空き家の所有者に対して、適切な管理を促すための措置です。住宅用地特例の対象から外れることで、課税標準額の通りの税額となります。
増額措置は、市町村長が勧告した翌年度から適用されるので注意が必要です。すべての空き家が対象ではなく、周辺の生活環境に影響を与えていたり、倒壊や衛生上の問題があったりする場合に限られます。
特定空き家指定を予防する方法
特定空き家に指定されることを予防するには、適切な管理と対策が重要です。定期的な建物の点検と補修を行い、庭や外構の適切な管理をしていれば、特定空き家に指定されるリスクを大きく減らせます。長期間放置されている空き家の場合は、より積極的な対策が必要です。
自治体の空き家対策プログラムを活用したり、空き家バンクへの登録を検討したりしましょう。どうしても管理が難しい場合は、解体や売却などの処分を検討することも選択肢の一つです。
» 空き家バンクの仕組みや利用する流れを理解しよう
空き家の固定資産税が6倍になる条件と具体例

空き家の固定資産税が6倍になる条件は、特定の要件を満たす場合に適用されます。以下のポイントを押さえて、固定資産税が6倍にならないように対応しましょう。
- 固定資産税が6倍になる課税条件
- 固定資産税が6倍になる空き家の具体例
- 対象外となる空き家の条件
適切に管理していれば、特定空き家として認定されるのを避けられます。
固定資産税が6倍になる課税条件
固定資産税が6倍になる課税条件は、特定空き家に認定されることです。倒壊の危険性が高い場合や、衛生上有害な状態にある場合、建物が著しく危険な状態にあると判断されます。適切な管理が行われていないと、周辺の景観を大きく損ねます。
周辺の生活環境の保全を図るうえで、現状のままの放置が不適切である場合も認定の対象です。条件に該当すると、市町村長によって特定空き家と認定されます。認定されると、固定資産税と都市計画税が最大で約6倍に増額されるので、日々の空き家の管理は重要です。
固定資産税が6倍になる空き家の具体例
固定資産税が6倍になる空き家は老朽化が進み、倒壊の危険がある木造家屋です。壁や柱が傾いていたり、屋根が一部崩落していたりする状態は、周辺の安全を脅かす可能性があります。雑草が繁茂し、害虫や野生動物が住み着いている空き家も該当します。害虫や野生動物がいる状態は、衛生面での問題を引き起こしやすいです。
外壁が剥がれ落ち、近隣に危険を及ぼす可能性がある建物も、固定資産税が増額される可能性があります。管理不全の空き家は周辺環境に悪影響を与えるだけでなく、犯罪を誘発する可能性もあります。長年人が住んでおらず、建物の腐食が進んでいる家も、対象となりやすいです。
対象外となる空き家の条件
空き家に関する税金の対象外となる条件があります。以下のような空き家は、特定空き家の認定の対象外となります。
- 居住用家屋
- 事業用建物
- 建築後1年以内の住宅
- 相続後3年以内の住宅
- 売却予定の住宅
- 耐震改修工事中の住宅
- 災害で損壊し修繕中の住宅
条件を満たす空き家は、空き家に対する増税措置は適用されません。対象外となる条件を知ることで、不要な税金負担を避けられます。所有する空き家がどの条件に該当するか、確認しましょう。売却予定の住宅の場合、3か月以上不動産業者に売却を依頼していることが条件となります。
空き家の状況を正確に把握し、適切な対応を取ることが重要です。
空き家にかかる税金を避ける方法

空き家にかかる税金を避けるには、以下の方法が効果的です。
- 空き家の状態を改善する
- 空き家を有効活用する
- 空き家を売却または貸し出す
適切に実施することで、税金負担を軽減できる可能性があります。税金対策の助けになる、地方自治体の支援制度の利用も検討しましょう。
空き家の状態を改善する
空き家の状態を改善することは、税金対策だけでなく、地域の景観や安全性の向上にもつながる重要な取り組みです。定期的な清掃と修繕をして、外観の整備と周辺環境への配慮をすれば、空き家の状態を改善できます。庭や植栽の手入れ、換気や除湿によるカビ・腐食の予防、水道や電気の適切な管理も重要です。
屋根や外壁の点検と補修、害虫や害獣の侵入防止にも注意を払う必要があります。近隣住民や自治体と、良好な関係を維持することも大切です。空き家の管理を適切に行うことで、特定空き家に指定されるリスクを減らせます。空き家の価値を維持すれば、将来的な売却や賃貸のときにも有利になります。
定期的な管理は手間がかかりますが、長期的には空き家にかかる税金や維持費を抑えることが可能です。
空き家を有効活用する
空き家を有効活用することは、税金負担を軽減する効果的な方法です。放置せずに活用すれば、特定空き家に指定されるリスクを避けられます。空き家の活用方法は、以下のとおりです。
- 賃貸物件
- シェアハウス・ゲストハウス
- 地域コミュニティスペース
- コワーキングスペース
- アトリエ・展示スペース
空き家を有効活用すれば、収入を得られるだけでなく地域の活性化にも貢献できます。空き家の状態や立地条件に応じて、最適な活用方法を選ぶことが大切です。空き家を有効活用するときは、必要に応じて改修や設備の更新を行いましょう。空き家の有効活用は、所有者にとっても地域にとってもメリットがある解決策です。
税金対策としてだけでなく、社会貢献の観点からも積極的に取り組みましょう。
空き家を売却または貸し出す
空き家を売却または貸し出すことは、税金負担を軽減する効果的な方法です。不動産業者に依頼して売却するのが一般的ですが、他にもさまざまな選択肢があります。オンライン不動産サービスを利用すれば、幅広い購入者層にアピールできます。自ら売却活動を行えば、仲介手数料を節約することも可能です。
賃貸物件として活用する方法もあります。一般的な賃貸物件として貸し出す以外にも、民泊サービスに登録したり、企業の社宅や従業員寮として貸し出したりできます。リフォームして付加価値を高めれば、より高額での売却や賃貸をすることが可能です。
地域の空き家バンクに登録すれば、地方移住を考えている人とのマッチングもできます。不動産投資家向けに売却したり、地方自治体に寄付や譲渡を検討したりするのも選択肢の一つです。解体して更地にして売却すれば、新たな建物の建築用地として需要が見込めます。
» 不動産一括査定サイトのメリットや選び方について詳しく解説
空き家の管理方法と税金対策

空き家の管理と税金対策は所有者の重要課題です。適切な管理と税金対策で、空き家の価値を保ち、地域との良好な関係を維持しましょう。
適切な空き家の管理方法
適切な空き家の管理は、税金対策だけでなく、建物の価値を維持するうえでも重要です。空き家を適切に管理すれば、特定空き家の指定を避け、固定資産税の増額を防げます。対策として効果的な管理方法は、以下のとおりです。
- 定期的な清掃と換気
- 雨漏りや水漏れの点検と修理
- 庭の手入れと草刈り
- 防犯対策
- 定期的な建物の外観チェック
適切な管理を行うことで、建物の劣化を防ぎ、近隣住民とのトラブルを避けられます。郵便物の整理や転送の管理を怠ると、不在であることが周囲に知られ、防犯上のリスクが高まります。害虫や害獣の侵入防止、季節に応じた対策も重要です。
定期的な室内の湿度管理や屋根、外壁の点検と補修を行うことで、建物の長寿命化につながります。
税金負担を軽減するための方法
税金負担を軽減するための方法は、いくつかあります。住宅ローン控除やふるさと納税の利用は、多くの人が活用できる方法です。住宅ローン控除は、住宅ローンを組んで家を購入した場合に受けられる税制優遇措置です。ローン残高に応じて所得税や住民税が減額されるので、大きな節税効果があります。
ふるさと納税は、自治体に寄付をすることで税金の控除を受けられる制度です。寄付額の一部が税金から差し引かれるだけでなく、お礼の品ももらえます。年間の医療費が一定額を超えた場合、超過分が所得から控除される医療費控除も見逃せません。医療費として使った金額の領収書を、きちんと保管しておくことが大切です。
iDeCoやNISAなどの、投資制度を活用するのも効果的です。iDeCoやNISAは税制優遇措置が設けられており、将来の資産形成にも役立ちます。
地方自治体の支援プログラム活用法
地方自治体は空き家問題の解決に向けて、以下の支援プログラムを用意しています。
- 空き家バンク制度
- 空き家改修補助金
- 空き家解体補助金
- 空き家の利活用に関する相談窓口
- 空き家の管理代行サービス
- 空き家の売却・賃貸に関する支援制度
- 空き家を地域活性化に活用するときの助成金
- 空き家の耐震診断・耐震改修支援制度
- 空き家のリノベーション支援制度
- 空き家の相続に関する相談サービス
支援プログラムを利用すれば、空き家の管理や活用にかかる費用や手間を軽減することが可能です。地域の活性化にも貢献できるので、一石二鳥です。自治体によって、提供されるプログラムは異なります。お住まいの地域の自治体に問い合わせてみましょう。
» 【初心者向け】空き家を売却するメリットと売却する方法を徹底解説!
まとめ

空き家にかかる税金について、基本的な知識から具体的な対策まで幅広く解説しました。固定資産税や都市計画税の基本、特定空き家に関する増税、税金を避ける方法などがポイントです。空き家の税金対策では、適切な管理と有効活用が大切です。
放置せずに定期的なメンテナンスを行い、賃貸や売却などの活用方法を検討しましょう。地方自治体の支援プログラムも活用できるので、お住まいの地域の制度を確認してみるのもおすすめです。税金に関する疑問点は、専門家に相談しましょう。
空き家の適切な管理と活用は、所有者の負担軽減だけでなく、地域の活性化にもつながる重要な取り組みです。自分の状況に合わせた、最適な対策を見つけましょう。